意識のエッジを取る

自分が恐れているものに直面するというのは、ある部分、究極の自己鍛錬かなと思うのですが、古今東西の修行者たちが厳しい環境に身を置いて、敢えて極限状態を体験しようとするのも、自らの「意識のエッジ」を取る訓練なのでしょう。

自分がどこまで何をどう認識しているのか、漠然とやっているとなかなか繊細な意識の使い方は上達しないのですが、今現在このように捉えている。けれどまだ何かありそうだ、と思ってさらに意識を凝らしていくと、その先がどんどん見えてきます。

そしてそのプロセスにおいて、「その先を見るための必要条件」というのも、必然的に分かってきます。

たとえば、あるレベルの意識の視野で見えているものにじっと意識をフォーカスしていると、それが自然に深まって行くにつれて、身体全体のエネルギーが変化していくということがあったりします。

そうなると、それ以前のレベルでは引っかからなかったものが引っかかってあぶり出されてきて、対処することが必要だったりしてくるわけです。つまり、その先に行くにはこれをクリアすることが必要条件となるのですね。

ただ漠然と自分に向き合っていれば進めるかというとそういうものではなく、どんな分野でもそうですが、繊細なレベルになるほど、厳密に「見て取る能力」と、状況に適切に「応答する能力」というものが備わらなければ、抜きんでていけない部分があると思います。

ダンスでも、この動きをするためには筋力の他にバランス感覚や表現をするための引き出しの多さがないとできないとか、色々ありますね。

その動きをするために、どれだけの要素を積み上げていかなければならないのか、その集大成としてその表現があることを見て取ることのできる人には、一見何気ないその動きの奥に、何千時間、何万時間の修練を見るので、それがどれだけすごいことなのかが肌で分かるのです。

昔、ある人がお寿司のことを「ネタを切ってシャリに乗せただけのもの」と言った人がいてびっくりしたことがありました。確かにただそれだけのことではありますが、その中にどれだけの奥深さがあり、その技術を習得するために職人さんがどれだけ修行するのか、その人は「見て取る力」が無かったのだろうと思います。

私自身を振り返ってみても、まだまだだなぁと日々思うところではあるのですが、それでも毎日の地道な歩みの中で、たまにこれまで見えていなかったもの、無意識に見ることを拒絶しているものに気づいて軌道修正できた時、大きく前進できたような感覚になることがあります。

一つある感覚を習得すると、それが他の様々なところに応用できる技術だったりするので、新しいおもちゃを手にした子供のように、嬉しくてあれこれ試してみて、遊び場が広がったような気持ちになるのです。

最初は家の近所数ブロックがせいぜいのテリトリーだったのが、足が強くなって隣町の公園で遊ぶようになり、自転車を手に入れてからは何駅も先の街までテリトリーが広がったような子供の気持ちでしょうか。

意識の領域が広がるのとまた同時に、一方で意識の深さという方向への進展もありますね。

こちらは深海に臨むときのように、横方向への広がりには無い、ある種の圧を感じることが、個人的には多いような気がしています。その圧に耐えてポジションを保つ技術、力量が必要になってきます。

海に深く潜るといった時、1mくらい潜れるレベルと5m潜れることの間には、肉体的、精神的にも大きな違いがあるでしょうし、これが50m潜ると言ったら、そもそも装備の問題が出てきます。

意識の深まりに伴って起こることも、何となくこれと似たようなところがあるような気がしています。つまり、それなりの深さの意識レベルに居られるようになるということは、エネルギー的にそもそも構造が違ってきているということです。

レナードもその著書の中で何度も起こった目覚めの体験について記していますが、そうした体験の中で、大きな変容を繰り返し通過してきたのでしょう。

そう考えると、逆に私たちの多くがここまで意識が混沌とし、今この瞬間に根付いていられない状態になるまで、一体どれだけの逆方向の変容が起こったのだろうと思うのです。

ある意識レベルでは一目見ただけで理解できてしまうようなことが、混沌とした意識では全くと言っていいほど鈍く、分からなくなってしまう。このような変容が地球レベルで起こったというのは、とてつもないできごとだったのですね。地球が、エネルギーレベルで堕ちていったわけです。

それはちょうど、レナードのDVD「イエスの解放」の中で語られた、イエスの死の瞬間に起こった意識の崩壊に似たことの、より大規模なものだったのでしょう。

今ようやく、人類は戻りつつあるようです。イエスが死後無数に転生を繰り返し、プレゼンスを取り戻したように、人類も彼の歩みをたどるのでしょう。

私たちは、自分自身に深く向き合うことで、概念的に変化するのではなく、実際にエネルギー構造的に変化していきます。それに伴って現実や感じ方も変化していくのですが、この変容のプロセスを通過するとき、バランスをとっていく方法を身に着けるまでは、誰しもそれなりに揺さぶられるのだろうな、と思います。

デリケートな時期なので、注意深く丁寧に過ごし、サポートを受けられるのなら、それを使うのも一法です。今この期間にある方は、どうぞ大切になさって過ごしてください。



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2018年6月28日(木)19:00~22:00

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各回ともに10:00~16:00

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