自分の気持ちのカケラとケンカしてしまうとき

感情解放ワークをされている方の中で、自分の気持ちのカケラ君とケンカしてしまうというケースを見かけることがあります。こじれてしまうと自身と和解していくはずのワークが、却って溝を深めることになってしまいますので、そうならないようにポイントを見ていくことにしましょう。

感情解放のワークでは、自身の内に湧き上がってきた感情に気づいたら、それが身体のどこに一番強く感じるかをまず特定します。これが第一ステップでしたね。

体感覚のあるところに、感情のエネルギー、つまり気持ちのカケラ君がいるというわけなのですが、これに命のエネルギーを送ってあげたり、対話したりしてカケラ君が本当にして欲しいことを満たしていくことで、解放と癒しに導いてあげます。

ですので、どれだけ誠実にカケラ君の声を聞き、それに応えられるかがワークの成否を握ることになります。

ところが、私たちは長いことこの感情のカケラ君を隔離し、封印してきたのでなかなか彼らと対話することが上手くできなかったりするんですね。

さっぱり声が聞こえないので、「こちらは誠実に聞こうとしているのに、カケラたちと来たら何も話そうとしない。黙りこくって、私を無視しているみたいだ」とか思ってしまうのです。

けれど、基本的に彼らが何も言ってこないはずはないのです。苦しいところに何十年、何百年も閉じ込められてきていて、一刻も早く助けてほしいと、声を上げ続けてきたのが彼らなのですから。

ではなぜ彼らの声が聞こえないのでしょう?それは、彼らの声を受け止めようとする私たちの側の準備ができていないからです。ほぼ100%、間違いなく私たちの側の問題です。

このように言うと、「どうして?こんなに聞こうとしているのに私が悪いの?」と不愉快な気持ちになる方もあるかもしれません。(ここで、自分の中にまた新たな感情が浮上してきているのに気づいているでしょうか?これについては後で解説します)

自分では聞く気マンマンのつもりでいても、チェックしてみると、実際には尻込みしていたり、あらぬ方に意識が飛んでいたりしているということがほとんどです。

そのチェックのやり方ですが、カケラ君の側に意識を移動させ、その視点から、カケラ君に向き合おうとしている自分を見る、ということをします。

すると、カケラ君から見て、自分はまるで声が届かないはるか遠くで恐る恐る様子を窺っているとか、目を合わせようとしていない、話しかけても聞いているのか居ないのか、親身に受け止めてもらえる感じがしないなど、自分の側から見たのでは気づかなかった自身の真実の姿が、実に良く見えるのです。

カケラ君たちは、私たちが気づきたくなかった言葉、知りたくなかった真実を私たちに受け取って欲しがっています。けれど私たちは、しばしばそれをとても恐れています。

そんなものを受け取ってしまったら気が狂ってしまう、とても耐えられない、潰れてしまうと信じているので、無意識の内にも蓋をして、逃げていたい、聞きたくないわけです。

聞きたくないから聞こえないというのが、この状況の真相です。

ワークでは、聞いてしまったら訪れるであろう状況の痛みを受け止めることで、恐れを解き、聞こえるスタンスに調整していきますが、ここが整えば、必ず聞こえるようになります。カケラ君の問題なのではなく、自分自身の問題なのですね。

それから、またこんなケースもあります。

カケラ君の声を聞き、応えなければならないというところで、「私だって辛いのに、どうして私を苦しめているこんなヤツの要望を聞かなければいけないのか」と、やりきれなさを感じて「絶対に嫌」となってしまうケースです。

これは、感情のカケラ君に向き合うことで、さらにトリガーされた感情に飲み込まれた状態になっています。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、感情がトリガーされるのは何も外側の出来事に限ったことではなく、自分に向き合っていること自体でトリガーされることもあるのです。

先に上げた例で、感情のカケラの声を聞く時に浮上する恐れなどはその代表的なものです。

カケラ君の声を聞き応えていく場面で、この人の心の中には「やりきれなさ」が浮上しています。このことに気づかずにどっぷりとそれに飲み込まれ、感情を受け止める主体のポジションを失って、対象であるはずの感情と一緒くたになってしまっています。

そしてそのまま外の人とケンカするように、統合していくはずのカケラ君とケンカし、溝を深めているのです。

このような状況では、やはり浮上している感情にいかに気づき、対象を見て主体の意識のポジションを維持できるかがカギになります。

つまり、苦しい状況の中でさらに自分に責任を負わされ、私は誰にも助けてもらえないというストーリーの中で生じる怒りや悲しみ、絶望、やりきれなさを受け止めていくわけです。

ワークでは、常に自身の内に浮上しているものに気づけるような意識の使い方を訓練していくと、どっぷりとストーリーに足元からすくわれるということがなくなっていきます。

パターンもありますから、頭に入れておくと、気付きが早くなるかもしれません。参考までに。



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