執着を手放すことへの考察

5月27日の感情解放ワークショップですが、満席となりましたので募集を締め切ります。次回のワークショップは6月3日となります。ご検討中の方はお早目のお申込みください。お申込みはこちらからどうぞ。

さて。ある方とのメールのやり取りの中で、「幸せへの執着を手放すこと」という話が出ました。よく、スピリチュアルの世界でも「執着を手放す」ってあちこちで言われますよね。

けれど、そう言われて「はいそうですか。手放しました」とはなかなかならないのが人間のさが。分かってはいるけれど、無理やりやろうとすると諦めになってしまったり抑圧だったり、どうしたら本当に執着を手放せるのか、途方に暮れるというのが私たちの常ではないでしょうか。

執着するという状態をよく見ていくと、そこには必ず「現状の否定」があるような気がします。「これは嫌だ。もっと別のが良い」と、目の前のものを拒絶して違うものを求めてやまない状態が、執着と言われるものでしょう。

たとえ自身の手の内に、既に執着する対象があったとしても、「執着」している限りは、それを在るがままには受け取っていません。

なぜなら、そのものはただ「今ここに在る」というだけですが、私たちがそれに執着するときは、「今」だけじゃなくて「これからもずっと私の手の内に在ってほしい」という願望が貼りついています。

その願望が、私たちの意識を微妙に「今ここ」に居ることから遠ざけ、「ここではなくもっと別の何か」というマインドの幻想に飲み込んでしまうのです。この結果、私たちはただ目の前の「今ここ」に在るだけの「それ」すらも失っていることになります。

私たちが「これじゃ嫌だ」と言う時、私たちの心は現状と理想との間で引き裂かれます。とても苦しい状態ですね。だからこそ、執着を手放すことが大切だと言われるのでしょうが、そうしてもまた、別の質の辛さを味わうことにはなるでしょう。

失望したくなかったのに失望したり、悲しんだり、怒ったり憎んだりといった、あまり心地の良くない感情を避けずにいることや、愛情、慈しみの感覚といった甘美な感情が入れ替わり立ち替わり表れてくることにも、心を閉ざさずオープンでいることは、なかなかのことだと思います。

起こってくる出来事のすべてを在るがままに受け止められるほど、私はまだ摩擦抵抗0とは行きませんが、本当にそれができたなら、人生ははるかに深遠な神秘の世界に私を迎え入れてくれるだろうという感覚はあります。

それなのに、息を止めてぐっとそれに抵抗している自分が感じられます。抵抗することによって、どうにか今のバランスを保っているわけですね。

もしこのバランスを失ってしまったら、混乱し、荒れ狂う感情の中でとても消耗してしまう気がしました。これを避けるために抵抗しているのです。

そこでワークの定石を踏んで、荒れ狂う感情の中で消耗しきってしまう辛い感覚をしっかり捉え、これを受け止めてみました。

最初は少々しんどかったですが、自分の中に湧き起こるものを起こるように起こさせて通過させていくと、抵抗して踏ん張らなくてもちゃんと自身を支えられている自分がいました。別段、我を見失っているというようなこともなく、全く問題ありませんでした。

何度かこれを繰り返したところ、かなり抵抗は和らいでいきましたが、完全に抵抗が消えることはありませんでした。

多分、これは抵抗を完全に消すことが重要なのではなく、「抵抗をなくしたいという執着」に気づくことの方が大切なのではないかという気がしました。

無意識に抵抗している状態から、抵抗していることに意識的に気づいている。抵抗せずにはいられない在るがままの自分とともに居よう。そんな風に思いました。

そのことが、最近どう努力しても報われないあることについてもリンクして、もう少しこのことについて、考察してみたいと思いました。

人は様々に努力を重ねるものですが、実際のところ、全ての人の、全ての努力が報われるわけではありません。理想を言えば、必ず努力は何らかの形で報われるものだと言いたいのですが、厳密に見て、そうではないだろうというのが実感です。

才能のない人はどんなに頑張ってもウサイン・ボルトのように走れるわけではないし、ピカソや北斎のような絵が描けるようになるわけでもないでしょう。

努力をすれば報われるのであれば、世の中に夢を抱いて頑張っているすべての人は、必ず自らが望むようになっているはずです。

そうではない状況の中でそれぞれもがいている人の魂が何を得ているのか、私自身も含めて、じっと意識を澄ませて聞いていきたいと思います。

 



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